今回は、Web制作・運用で成果を出すために、基本になる10のポイントを解説していきたいと思います。Webサイトは“作って公開したら終わり”というものではありません。常にユーザーのことを考え、集客や分析を行い、改善し続けることで、初めて会社の売上やブランドを支える資産になります。
今回の動画では、SNS連携、セキュリティ、更新体制、改善などの視点も含め、制作から運用時に大切になってくる基本的なポイントをできるだけわかりやすく要約して解説していきたいと思います。
最後まで見てもらえれば Web制作 / 運用のチェックリストとしてすぐ活用できると思いますので、ぜひチェックしてみてください。
コンテンツ目次
常にユーザーファーストで考える
まず1つ目は 常にユーザーファースト。
Web制作では“かっこいいサイト”を作ることに目がいきがちですが、
本当に大事なのは”ユーザーが気持ちよく目的を達成できるか”です。
例えば飲食店のサイトなら、ユーザーは“予約したい、場所を知りたい、コースメニューを知りたい”など、明確な目的で訪れます。
ここで一番目立つ場所に写真やキャッチコピーだけを置いても、肝心の予約ボタンが下に隠れていたり、わかりづらい場所にあると、すぐに離脱されてしまいます。
ECサイトでも同じです。
おしゃれなデザインにこだわっても、購入ボタンが小さかったり、配送情報などが分かりにくければユーザーは買ってくれません。
皆さんもネットショッピングで、買い物の進め方が面倒だったり、知りたい情報やボタンが見つからなくて購入をやめた経験ってないでしょうか?
僕はよくあります。
つまり、ユーザーが求める情報を最短で届けることが、サイトの成果につながります。
Web担当者や制作会社は、常に『このボタンはユーザーにとって探しやすいか?』『この情報は欲しいタイミングで出てくるか?』と自問自答する必要があります。
かっこよさや流行を追う前に、まず“ユーザー目線”で考える。
これがWeb制作の大前提です。
作るだけで終わるな、運用で育てる
2つ目は 作って終わりにしないこと。
多くの企業が“リニューアルしたから安心”と思いがちで、放置しがちですが、実際にはサイトは公開した瞬間がスタートラインです。
たとえば飲食店チェーンの公式サイトだと、キャンペーン情報や期間限定メニューを載せるのが1ヶ月遅れただけで、ユーザーは“古い情報しかないサイト”と感じてしまいます。
それだけで「ここは活気がない」と思われてしまい、来店機会を逃してしまう ということがおきます。逆に更新がしっかりされていて、新しい情報が多く載っているサイトは、“生きている感”が出て信頼につながります。
「この会社はちゃんと動いている」と思ってもらえるんですね。
また、運用で大事なのは改善サイクルです。
アクセス数が落ちてきたら原因を探る。予約フォームの離脱が多ければ、入力項目を減らす。
小さな改善を積み重ねることで、数字は確実に伸びていきます。Webサイトは“育てる資産”。作って終わり、ではなく“運用で育てる”という意識を持つことが重要です。
更新しやすさを仕組みに組み込む
3つ目は 更新しやすさの設計。
Webサイトは“作り手が更新できるかどうか”で寿命が決まります。
更新が面倒なサイトは、必ず放置されます。
飲食店なら日替わりメニューや、本日のおすすめ、学校ならイベント情報など、誰でも手軽に更新できる仕組みを作っておくことが大切です。
また、社内での更新体制も重要です。
- 誰が更新するのか
- 誰が承認するのか
- どのくらいの頻度で見直すの
これを最初から決めておかないと、“更新担当が辞めたら止まった”という事態が簡単に起きます。
更新を仕組み化することで、サイトは長く運用でき、情報の鮮度も保てます。
逆に更新性を無視したサイトは、見た目は綺麗でも半年で死んでしまう。
これは多くの失敗事例に共通しています。
集客をWebサイトだけに頼らない
4つ目は 集客はWebだけではないということ。
SEOで検索上位に出すのはもちろん大事ですが、それだけでは十分ではありません。
SNS、広告、メルマガ、LINE、リアルのチラシまで含めて、
複数のチャネルを連動させる必要があります。
例えば美容室の場合だと、
Instagramで施術写真を発信し、 公式サイトに飛んでもらい、 サイトで予約をしてもらう。
このようにSNSと公式サイトを繋ぐことで初めて成果が最大化します。BtoB企業なら、展示会やセミナーで集めた名刺にメールを送り、資料ダウンロードのために公式サイトに誘導する。
このような流れを作ることで、オフラインとオンラインがシームレスに連携できます。大事なのは、公式サイトは集客のゴールではなく、全チャネルのハブだという考え方です。
孤立したサイトにしないようにすることが大切になります。
SNSと公式サイトはセットで考える
5つ目は SNSと公式サイトの役割分担。SNSは“拡散と認知”に強いですが、情報が流れて消えてしまいます。
一方で公式サイトは“信頼と蓄積”が強み。だから両方を組み合わせるのがベストです。
例えば飲食チェーンなら、新商品やキャンペーンはまずSNSで告知することで、
興味を持ったユーザーがサイトを訪れ、詳細を見て予約につながってきます。
美容室ならInstagramでビジュアルを見せ、
公式サイトで料金やスタッフ紹介などをしっかり見せる。
こうすることで“認知はSNS、決断は公式サイト”という役割分担ができます。SNSとサイトを別物と考えるのではなく、2つでひとつの集客装置と捉えることが大切です。」
数字を追い、感覚に頼らない
6つ目は 数字で改善すること。『なんとなく良くなった気がする』では成果は出ません。
必ずアクセス解析やヒートマップを使って、数字で効果を検証しましょう。
例えば、問い合わせフォームの離脱が多いなら、入力項目が多すぎるかもしれません。
ボタンの色や配置を変えるだけでクリック率が上がることもあります。
また、SNS広告を打ったら、流入数・滞在時間・コンバージョン率などをセットで追う。
SEO施策をしたら、狙ったキーワードで検索順位がどう変わったかを見る。
数字を見れば“どこを直せば効果があるか”が分かります。
逆に数字を追わなければ、改善は勘頼みになってしまいますので、競合に勝ちずらくなってしまいます。
ブランドの一貫性を守る
7つ目は ブランドの一貫性。
ユーザーは、細かい部分の統一感から“信頼できる会社かどうか”を判断します。
ロゴや色がページごとに違ったり、SNSとサイトでトーンがバラバラだと、『この会社は中途半端だな』と思われたり、不安がられたりします。
ここで大切なのは、オンラインだけでなく、オフラインも含めて統一すること。
名刺・パンフレット・店舗看板・SNSアイコンまで揃えると、ブランド力は一気に上がります。
スマホとスピードを最優先に
8つ目は スマホでの視認性とスピード。
今や8割以上のユーザーがスマホでWebサイトを見ています。
つまり“スマホで快適に使えるかどうか”がほぼすべてです。
ボタンが小さすぎて押せない、文字が小さくて読めない、画像が重くて表示が遅い。
これらはすぐに離脱につながります。
また、表示速度はGoogleの検索順位にも影響します。
PageSpeed Insightsで赤点のサイトはSEO的にも損をしています。
ここを軽視して、動作の重たいサイトや使いずらいサイトになってしまうと、どれだけデザインにこだわっても成果は出ません。
セキュリティと信頼性は土台
9つ目は セキュリティ。ユーザーは無意識に『このサイトは安全かどうか』を見ています。
SSL化されていないサイトにフォームを入力するのは怖いですよね。
さらに、WordPressならアップデートやバックアップを定期的に行うこと。
SNS連携のログイン機能を入れる場合も、不正アクセス対策を忘れずに。
セキュリティを軽視すると、一瞬で信頼を失ってしまいます。
“安心して利用できる環境”を提供することは、すべてのWebサイトの最低条件です。」
改善はキャンペーンではなく習慣だ
最後の10個目は 改善を習慣にすること。
Webサイトは作って終わりではありません。
小さな改善を繰り返すことで、数字は必ず良くなっていきます。
例えば、
- 月に1回アクセス解析を見て分析し、課題を一つ改善する。
- A/Bテストで2パターンを試す。
- SNSキャンペーンと連動して効果を検証する。
改善を特別なプロジェクトにするのではなく、日常的な習慣にしていくことが大切です。
これができる会社が、Webを資産に育てていけます。
まとめ
今回は、Web制作・運用で成果を出すための10のポイントを解説しました。
これらを意識するだけで、Webサイトは“コスト”から“資産”へと変わります。
ぜひ自社のWeb運用や、クライアント案件に取り入れてみてください。
