【体験談】 Webデザイナーがキツい仕事だと感じる、必ず体験する5つのこと。

2020.06.04

2020.08.17

今回は、webディレクター/デザイナーとして起業している僕が、
web制作の仕事ってキツい仕事だな感じることを体験談をもとに5つお話ししたいと思います。

納期と労働時間

まず一つ目が納期と労働時間ですね。皆さんも聞いたことがある方もいるかもしれませんが、
デザイナーやエンジニアの仕事っていうのは基本的に労働時間が一般職に比べて長くなってきます。

最近では、ブラック起業や残業に対して企業や政府が対策するようにはなってはきているんですが、
現実の問題として、クライアントへの納品物の納期に追われたり、突如、急な業務が発生したりして、対応に追われると、定時に仕事を終わらせることが非常に難しくなってきます。

シンプルな仕事でも、下準備やクライアントとのやり取りに時間を使ってしまって、実際の実務に当たる部分のデザインやコード実装に着手するまでに時間がかかったりですとか、スケジュールがスムーズに進んでない状態で納期が近づいてくると、時間はもちろんですが、精神的にかなり圧迫されてきて、非常にきつくなります。

準備以前の問題に、クライアントや上司に無茶振りをされて、
絶対に終わらないようなスケジュールの仕事をいきなり振られるようなことも制作の業界は比較的多いので、フリーランスであれば、相談がきた時点で断れますが、会社員の場合だと断れないようなケースもあると思いますので、深夜までの労働が何日も続いたり、会社で泊まり込んだりということもありました。

そういった労働時間や納期の問題に加えて、人間関係なども色々と重なってくると、うつ病になってしまう人も比較的多いです。

特にデザイナーやエンジニアに成り立てで間もない人は特に陥る可能性が高いと思います。

昔、渋谷のIT企業で働いていた時なんですが、30人くらい社員がいたのですが、色々と問題が多い会社で、精神的にみんなやられて少しずつ社員の病欠が増えてきて、だんだんひどくなってきて、半数以上が会社に来なくって、最終的にはみんなやめていったという経験があります。

僕もその時マネージャー職をやっていたのですが、胃がやられてしまって、毎日吐きそうな状態で通勤をしていて、
途中からどうしてもつらくなってきたので、病院に行って胃カメラを入れてもらったり、仕事を休む日が続いたり、昼から通勤したりと、
メンタルを正常に整えることができなくなっていました。

最終的にその会社を辞める時にフリーランスとして独立をすることにしたんですね。 

フリーランスになっても当初は、労働時間はかなり長く働いていたので、自家製ブラック会社みたいな状態になりました。

今では、あまり無理をせずに仕事ができるようなやり方もわかってきて、急すぎる仕事は断ったりと、できるようになっていますが、当初は、生計を立てるためにガムシャラに働いていたので、相当キツかったです。 

修正回数やデザインの方向性のずれ

これは、webデザイナーに限らず、グラフィックデザイナーなどのデザイナー職に共通すると思うのですが、
クライアントとの認識が合わず、修正が多く発生してしまったり、実現したいデザインの認識のズレが多発して、仕事がなかなか進まなくなるという点です。

多少の修正であれば、そんなにストレスなくこなせるのですが、
時々、修正が大量発生してなかなか終わらないプロジェクトというのが発生することがあります。

これは、理由がいくつかはあるんですが、例えば、

・ある程度制作が進んでしまった状態で、クライアントのやりたいビジネスの方針自体が変わってしまって、デザインや仕様が全く違う設計になってしまう。

・クリエイター側が作ったものに対して、クライアントとの意思疎通がうまくできていない。

・デザインって少し修正を加えると、バランスが大きく崩れることがあるので、当初少しの修正のはずだったものが、手を加えたために、バランスが悪くなり、またそれを調整するために他の作業が発生してしまう。

例えばこんなことが起こることがあります。
こういうことが起きると、当然労働時間も増えますし、考えなければならないことが増えてきて、精神的に疲弊してきてしまいます。

理解いただけるクライアントであれば、追加で費用を支払っていただいたり、納期を伸ばしてくれたり等、色々と配慮をしていただけることもありますが、全てのプロジェクトがうまく収束するわけではないです。

制作業界ではこういうことは当たり前のように発生しますので、
何回もこういったことを経験しながら、精神力を鍛えていかなければならなくなります。 

治らないバグ

次はですね、治らないバグという問題があります。
コーディングやプログラムの仕事をする際ですが、
自分が知っているスキルの範囲内だけで仕事をするわけではないので、わからないことは調べながら作業を行なったりという必要が出てきます。

コーディングって様々なプログラムが複雑に混ざり合って出来上がっているので、いつもは実装ができるようなことであったとしても、環境やコードの組み合わせが違うとバグが起きることはかなり多くあります。

これにつまずくと、ひどい時は解決策がないまま終わることもありますし、一箇所の小さなバグ直しのために半日から丸一日使ってしまったなんてことも起こります。

こういったことって、他の業界ではなかなかないと思うので、ITやweb業界の特有のストレスになると思います。

スキルが向上すれば、そういった壁にぶち当たることも減ってはくるのですが、なくなることはないので、どれだけスキルアップしても、バグは起こりますし、バグ直しというのは常にやり続けなければならないので、かなりきついなあと思うことはよくあります。

制作費用

次に制作費用についてなのですが、フリーランスになると、制作費用が自分の収入に直結してきますので、契約時の制作費用の問題が出てきます。

副業であれば、少々安くても小遣い稼ぎとしてやればいいのであまり気にしなくても良いことかもしれませんが、

フリーランスのクリエイターとして生計を立てていく場合は、
契約時に制作費用や追加費用になる場合の条件をしっかりと話あっておかないと、後でかなりきついことになることがあります。

例えば、先ほど話したように、

・修正がかなり増えたり、方向性がガラッと変わってしまって、作り直しになってしまって結果、
作業時間が当初の予想の2倍かかってしまったですとか、

・10ページくらいの制作の予定だったのが、20ページになってしまったりだとか、

・システムの実装であれば、プログラムの仕様が当初の想定より複雑なものを求められ始めたりですとか、

制作途中で、予想外に明らかに時間が多くかかってしまうようなことが発生してしまった場合には、クライアントに制作費用の交渉をする必要が出てきてしまいます。

お金に関わる話って結構相談しにくいですよね。
特に、最初最初出した見積もりから大きく上がってしまう場合って結構交渉が気まずいですし、クライアント側からしてもそれなりに高額な費用を払っているつもりなのになんで追加費用を払わなければいけないんだという気持ちにはなってきます。

理解力があったり、お金に余裕のあるクライアントであれば、すんなり交渉できるのですが、
この問題を難なくクリアできることって結構少ないので、結構渋られます。

本当に運が悪いとトラブルになって途中で案件がストップしてしまう可能性も出てきますので、ここはかなり注意が必要で、神経を使う部分ですね。

孤独との戦い

最後にですね、孤独との戦いです。
フリーランスだと一人で仕事をしなければならなくなるので、会社員であれば、周りに仲間がいるので、色々相談ごとや世間話もする時間ってあると思うのですが、
特にフリーランスになると基本的に一人で黙々と作業をするようになってしまいます。

クライアントやプロジェクトチームのメンバーとの打ち合わせの時であれば、会話やコミュニケーションができるので、良いのですが、
それ以外の時間って、やり取りもメールやチャットワーク等、テキストでやり取りすることが増えるので、
結構孤独感を感じることって人によってはあると思います。

わからないことも、人に聞けることならいいですが、
自分で調べたり考えたりしながら解決をしなければならないことって結構多いので、孤独に弱い方は結構きつく感じるかもしれません。

家族や恋人がいれば、まだましだと思いますが、
独り身の一人暮らしだと、結構辛いかもしれません。

KEiSoN★

インターネット・ITに将来の可能性を感じ、デジタルハリウッドオンラインスクールで、webデザインを学ぶ。
2007年よりECカート開発会社にてwebディレクター/webデザイナーとして従事。マネージャー職も務める。
2009年1月よりフリーランスのwebディレクター/Webデザイナーとして独立し、ノマドな働き方を試み始める。
過去16カ国ほど訪れ、一眼レフにその景色を収めながら時々ドローンも飛ばすなど、写真や映像のクリエイティブにも触れる。
2015年11月にスカイゴールド株式会社として法人化。
中小企業向けのWebブランディング・デザイン、Wordpressのオリジナルテーマ開発・オウンドメディア構築が得意。
国内外の様々な価値観・デザインに接触することで、幅広いクリエイティブや臨機応変にアイデアを提供する。