今回は、webサイトのリニューアル時に最低限やっておきたいSEO対策というテーマでお話をしていきたいと思うのですが、
webサイト制作の相談や依頼を受ける時に、
全くの新規で作成する場合と、リニューアルをする場合があると思いますが、リニューアルをする場合は、デザインやコーディングの作業以外にも、現状のサイトのSEO施策の状態や、サイトの構造自体がどのようになっているかというのを精査してから、サイト設計・SEO施策をする必要が出てきます。
この調査や施策を怠ると、検索エンジンからの評価が下がってしまってリニューアル後にランキングが下がって、お問い合わせや売り上げの低下につながってしまう可能性が出てきてしまいますので、しっかりと対応していかないと、後でトラブルになることもありますので、注意が必要です。
今日は、webサイトのリニューアル時に、
最低限必要な作業や基本的なSEO対策の方法について解説をしていきたいと思います。
コンテンツ目次
1. アクセス解析・成果の出ているページを把握する
まずは、リニューアルする前のサイトのアクセス解析を行います。
Google Analytics等のアクセス解析ツールが設置されていることが比較的多いので、こちらの管理画面へのアクセス権限をクライアントからいただいて、画面をみて、分析をしていきます。
ページビューや、流入元サイト、地域や、デバイス、アクセスされたページの統計数等、非常に様々な情報を見ることができます。
非常に高機能なので、様々なマーケティング施策に使用されているツールになります。
特にアクセスの多いページや、成果に繋がりやすくなっているページ、ユーザーの傾向を、解析ツールを使用してしっかりと把握しておきましょう。
2. site:でインデックス数を調べる
例えば、googleやyahooの検索エンジンで、「site:〇〇〇〇.com」 と、ドメインの前に、「site:」をつけて検索すると、webサイトが検索エンジンにインデックスされているページ数が把握できるんですね。
例えば、このように、検索結果にインデックス数が表示されます。
小さな会社のオウンドメディアやブログのリニューアルの場合であっても、数年運用されていれば、
数百ページから数千ページ以上あることは多いですのでこの方法でページ数を確認しましょう。
SEO対策の一つとして、ページ数が多いことは大切なので、リニューアルをする際は、記事ページの引越しを適切に行って、SEOのパワーを維持しなくてはならないので、現在のページボリュームや、インデックス数を把握しておく必要があります。
3. ディレクトリ構造(URL構造)の見直し
古いサイトの場合、ディレクトリ名やURL名などが、
・漠然とした名前で付けられていたり、
・英語のスペルが間違っていたり、
・適切なディレクトリで整理されていなかったり、
・Wordpressの記事ページであればURLが日本語のタイトルのまま
だったりすることが比較的多いので、リニューアルの際に、整理を行います。
最初は、シンプルに運用をし始めたブログやオウンドメディアも、年月が経って育っていくと様々なカテゴリや記事が増えてくると思いますので、サイトマップやワイヤーフレームを作成する時に、
一緒にURLの再設計も行っていくと良いかと思います。
4. 301リダイレクト設定
3番の、URL構造を整理する流れもあり、
301リダイレクト設定というのも行う必要があります。
これは、簡単にいうと、
古いサイトのURLから、新しくリニューアルしたサイトの変更後のURLに転送設定を行う作業のことです。
この設定をしないと、例えば、検索エンジンの検索結果をクリックした時に、リンク切れでサイトが表示されなくて、ユーザーが情報を得ることができなくなるというような致命的なことが起きてしまうんですね。
以前、2018年に国税庁のwebサイトがリニューアルされた時に、ほぼ全てのページのURLが変更されたにもかかわらず、適切なリダイレクトを行っていなかったので、コンテンツの検索結果をクリックしてもTOPページにリダイレクトされてしまったり、サイト内検索が機能しない等、目的のページにたどり着けなくて問題になるというニュースがありました。
この301リダイレクトという作業を行ってですね、
変更があったURLには適切にリダイレクトをするという作業を行わないと、ユーザーにも迷惑がかかってしまいますし、検索エンジンからの評価も下がってしまい、ランキングが下がってしまったりすることも起こりえますので、しっかりとリダイレクト設定は行いましょう。
5. スッキリしたいからと言ってページ数やコンテンツ量を安易に減らさない。
リニューアルをする時に、時々あるのが、
これを何も考えずにページを削除してしまうと、アクセスの多かったページや、成果に繋がるために必要なページの一つの要因だったコンテンツも削除することになってしまって結果的にリニューアル後の成果が下がってしまうという可能性も出てきてしまいます。
サイトによって要因が違いますので、Google Analyticsのアクセス解析を見ながら、じっくりと活かすページや削除するページ等、検討していきましょう。
6. 暗号化(SSL)の有無(http://とhttps://)
制作の現場では、SSL化と呼ばれていまして、
簡単にいうと、「SSLを実装して、通信を暗号化することで第三者による盗聴・改ざんを防ぐ」というようなものになります。
簡単に確認する方法は、ホームページアドレスの、
・http:// から始まるアドレス・・・SSL化されていない
・https:// から始まるアドレス・・・SSL化されている
Sがあるかないかでで判断できます。
例えば、何かのwebサイトのお問い合わせフォームや応募フォームなどに、名前やメールアドレスを入力することがあると思いますが、暗号化されていないと、送信した時に、悪意のあるユーザーに情報を収集されたり、改ざんされたりと行ったリスクが出てきます。暗号化をすることで、こういったリスクを軽減することが可能になるというのが、SSL化の特徴です。
Googleからも、SSL化をしないとSEOに不利になりますよというような公式発表も出ていますので、
こちらを対応することで、Google検索エンジンからの評価が良くなりますので、SSL化は必ず行っておきましょう。
7. キーワードの設定の見直し(Metaタグ設定)
webサイトのHTMLの
内、titleタグや、descriptionが現状どのように対策されているか確認をして、最適なキーワードになっているか、ページ毎に最適化をされているかなどをまずは、確認する必要があります。時々ある例なのですが、
全ページ全く同じ文言が共通で設定されているような場合もあります。
例えば、titleタグに会社名しか記載されていない場合ですとか、
descriptionが未入力であったりという場合です。
titleタグは、google検索結果のタイトルとして表示されるものなので、ユーザーにとって分かりやすいものや、興味を引く言葉にする必要がありますので、キーワード対策と絡めて、良いタイトル付けをする必要がありますので、しっかりと検討していった方が良いと思います。
また、descriptionタグは、検索結果のタイトルのすぐ下の抜粋記事の表示設定になりますので、こちらもユーザーにとって分かりやすい、興味の引く文章を再考していくと良いかと思います。
8. HTMLマークアップの見直し
HTMLコーディングがきれいなコードで実装されていないと、検索エンジンには不利になりやすいので、
リニューアル時には、デザインや動線設計だけでなく、「HTMLコーディングを美しく実装する」ということも必要になってきます。
リニューアル前のwebサイトのHTML構造を一度精査してみましょう。
今日は、細かい話は省略しますが、
例えば、
Googleの検索エンジンのクローラーはHTMLを上から順に読んで解釈するので、例えば、ページの本文にたどり着くまでに、複数行CSSがインライン化(ページ内に記載)されていたり、システムの処理の記述が多くて、2000行目からようやく本文のHTMLが始まるような構造になってしまっているようなwebサイトだとSEO的に少し不利になってくる可能性がありますので、できるだけシンプルに美しいHTMLのコード実装をする必要があります。
それから、リニューアル前のwebサイトのコンテンツ部分のHTML構造も一度見ておきましょう。
リニューアル前のHTMLの構造が、
h1,h2,h3タグといったタグが適切にコンテンツのタイトルに設置されているかどうかを確認して、リニューアルのコーディング時に、HTMLのマークアップの仕方を対策する必要があります。
こちらも検索キーワードをよく検討しながら設定する必要がありますので、ユーザーがどんなキーワードで検索してきているのかというのを分析しながら対策をしていくと良いかと思います。
もしリニューアル前に、有効な良いキーワードが記載されていなければ付け足したり等をしてみると良いかもしれません。
9. XMLサイトマップの設定
XMLサイトマップとは、ウェブサイト内の各ページのURLや優先度、最終更新日、更新頻度などを記述したXML形式のファイルです。こちらもGoogleが公式に推奨している手法になります。
簡単にいうと目的は、検索エンジンへのインデックスを促進する効果を与えるということになります。
作業としては通常はsitemap.xmlというファイルを作成し、ウェブサイトのトップディレクトリにアップロードするようになります。
検索エンジンはクローラーと呼ばれる巡回ロボットによって、ウェブ上の多くのコンテンツを取得して、検索結果に反映させるのですが、
この検索エンジンのクローラーはリンクを辿って巡回する方法が一般的ですが、XMLサイトマップがあればそれも参考にしてウェブサイト内の各ページを巡回しますので、 というメリットがあります。
例えば、
・公開したてのウェブサイト
・規模の大きなウェブサイト
・複雑なリンク階層構造を持つウェブサイト
・常時SSLサイトへ移行
こういったような場合にXMLサイトマップを作成して、アップロードしてやると、検索エンジンのクローラーがサイト構成を判断しやすくなりますので、SEO的に有利になってきます。
まとめ
今回は、webサイトリニューアルの際にやっておくべきSEO対策の基本ということでお話をさせていただきました。
あくまで、基本的なことを本日はお話しましたので、
案件によって他にも必要な施策や、不要な作業等もあるかと思いますが、いざリニューアルのプロジェクトがスタートすると、考えなくてはならないことが非常に多くなって、忘れがちになってしまうようなこともあると思いますので、そういった時に、またこの動画にアクセスしていただいて、確認等していただいて、必要な作業を思い出していただければ幸いです。
本日は以上です。
最後までご視聴いただきましてありがとうございました。
また別の動画でお会いしましょう。
SEE YOU!!