【経験談】年収1000万円以上のwebデザイナーになるために必要なスキル。実体験で振り返りながらツラツラと。

普段、自分の過去にとらわれずに、興味のあることを調べたり、活動をしたり、好きな旅に出たり、日々のタスクをこなしたりとしているが、
今日は、久しぶりに過去を振り返りながら記事を書いていこうと思う。
テーマは、「年収1000万円以上のwebデザイナーになるために必要なスキル」。

僕はフリーランスのWebデザイナーとして独立したのが、2009年の1月、ちょうど10年ほど前だ。
独立初年度は、500万円ほどの売り上げだった。1000万円を超えたのは、2014年だったので、到達するまでに5年ほどかかった。
そんなに売り上げをあげることに対して急いでいたわけでないので、(やりたいことをプライベートでやることを重視していたため)非常にスローペースだなと我ながら思う。
1000万円を超えたいという目標を持ってはいたが、期限は特に決めていなかったので、ゆっくりと到達したのだと思う。

web制作の単価が急落しているという話は昔から言われているが、この流れは止まることもないだろうし、このまま加速していくのではないかと感じている。
僕が会社員のWebデザイナーとして働いていた12年前、まだスマートフォンの存在すらなく、PC用のサイトのみを制作していた時代でさえも、制作費用については、値切られていたし、納期の前は、残業や徹夜もしばしばあり、決して良い環境で働けているとは言えなかった。
いわゆる、「ブラック企業」と言われる言葉が世の中のほとんどの人に浸透したのはこの辺りの時代、もしくは少し前くらいの時代から出てきたのではと思う。

今は、レスポンシブWebデザインで制作をするのが当たり前で、あまり単価が変わらない中で、「スマートフォンの最適化」が要求されることがよくある。Wordpressの構築費も加味されないケースだってある。
リテラシーがある程度以上あるクライアントや、品質が大切と思っているクライアントであれば、そこまで制作料金を値切られることもないが、世の中のほとんどの人は、「安くて良いもの」を求める傾向にあり、フリーランスとして活動していると、クライアントから直接値切られる。これは、面と向かって給料を安くして働いてくれと言われているようなものだ。これは、生活がかかっている身にとっては、とても酷な話だ。
フリーランスとして活動していくとなると、当たり前だが、この値切り交渉もうまく切り抜けられるようにならなければならない。

そんな、安くて不条理制作料金や、インターネットの普及やクラウドソーシングの普及で世の中に大量生産されたフリーランスという競争から勝ち残る為に、どんな工夫をしてきたか、というのを簡単にまとめてみようと思う。

1.まずは、自分のサイトを制作し、実績や料金、自己PRをしっかりとする。

これはフリーランスで活動する上では、マストだと思うし、基本中の基本だと思う。
自分の能力がアピールできないと、営業のしようもないし、やりたい仕事が来ないからである。
フリーランスで独立した当初から僕はすぐに自分のサイトを作り、実績や自己PRをした。
Webデザイナーであれば、WEBサイトを作ること自体が自分の仕事なので、やって当然だし、それで集客できないと本質の姿ではないと考えていたからである。
今でも僕は、定期的にサイトをリニューアルしたり、ブログを書いている。
自分の特技やできること、やりたいことはたくさんアピールしよう。

2.SEO対策をする

こちらも当たり前なのだが、フリーランスを探している企業やクライアントは一定数存在する。
「ホームページ制作」「web制作」のみのキーワードでSEO対策をするとなると、かなり昔からレッドオーシャン状態だったので、複合キーワードで、「ホームページ制作 料金」や、「web制作 フリーランス」「ホームページ制作 料金 東京」など、少し競合性の低いワードでの対策をした。
それがなかなかうまくいき、定期的に自分のWEBサイトから問い合わせが来るようになったおかげで、生計を立てることができた。
特にメリットを感じた点は、「実際にクライアントに会って、人脈を作れる」という点が強いと感じている。
ブログを書いてアフィリエイトをしているだけでは、人脈は作れないからだ。人に一切合わないアフィリエイトを否定するわけでもないが、実際に人と会ってコミュニケーションをとるという点では人脈は宝だと思っている。

3.人脈はとにかく大切にする

SEOでの集客以外にも、友人や知人の紹介で、クライアントを紹介してもらうことがよくある。
ここもこれまで生き残って来れた大きなポイントだ。
どれだけ自分に技術力があったとしても、横の繋がり無しでは人は生きていくのは困難だし、孤独だからだ。
人は人といることで幸福感を得られるものだと思っているし、仕事にも繋がるので、人脈は大切にし、「人と人とを繋ぐ」という点を意識することが大切だと思う。
自分に対応できない仕事の相談がきた時に、それをまた誰かに紹介することで、感謝もされるし、人脈がまた一層深くなるからだ。
人に仕事を紹介すると自分にもまた帰って来るものだ。

4.やりたくない仕事を断る努力。

仕事で一番ストレスを感じるのが、やはりやりたくない仕事をやらなければならない状況になった時だ。
フリーランスというのは会社員と違うので、嫌な仕事は断ればいい。
断りながらも、自分のやりたい仕事を集中的にやる努力が必要だ。
多少やりたくない仕事をやらないと生活ができない状況のときもあるが、少しづつでも努力していると、やりたい仕事や得意な仕事が増えてくるので、努力しているといい流れを作れるようになる。今無理している仕事もあるかもしれないが、やりたくない仕事をやらなくても生きていけるよう、断る努力や勇気を持とう。
得に低単価で仕事を請けるのは非常にストレスを感じるし、そういう人間が世の中に増えると、単価が引きづられて下がっていくので、業界全体の為によくないのだ。
安い仕事も断るように努力をしよう。僕は、そうしてきたし、クライアントを説得して理解してもらう努力をしてきた。

5.常に時代の流れを読む努力、新しい技術を学ぶ努力をする

Webデザイナーとしてwebサイトを制作するという仕事をしている以上、この努力が出来ない人は論外だ。
常に技術は新しくなり続けていて、便利なサービスやアプリなどがリリースされ続けているし、制作の技術やフロー自体も日進月歩で変わっていく。
こんなに仕事のあり方が速い速度で変わっていく業界はそんなにたくさんないと思う。
経験値的に、webデザイン・技術、求められるもののトレンドの大きな変化は、2,3年くらいのサイクルで大きく変わっているように感じる。
10年間全く同じ仕事の仕方をするということなどあり得ない。
なので、デザインのトレンドはもちろん、新しいITサービス・技術、社会環境の変化によりユーザーやクライアントが求めるものは絶えず変化し続けているのだから、脳内をアップデートし続ける努力が必要だ。
時代遅れのWebデザイナーなど、何の役にも立たない。もし自分が10年前を全く同じツールで、同じ仕事の仕方をしていたら、とっくに淘汰されているだろう。

6.具体的な数字の目標を作る

僕の場合は、売上の目標を作り、その数字を意識して仕事に取り組んだ。
独立した当初は、まずは、年収500万円を手堅くクリアすることを目指した。
この数字が達成できれば、東京で普通のレベルでの生活ができるということもあったからだ。

初年度から500万円以上は稼げていて、その後毎年すこしずつ売り上げが伸びていったので、次は、1000万円を目指してみようと目標を作った。
かなり忙しくなり、時間や精神的な余裕もなくなってはくるが、コンスタントに到達できるようになった。
2014年に、売り上げが1,400万円を超えたので、税金面でも社会的信用という面でも法人化をしようという決断に至った。そして、2015年の12月に法人化をした。
僕の場合は、かなり現実的な目標でのぞんだため、できた結果だと思う。
もし、目標が5,000万円や1億円にしていたら、到達できていないかもしれない。

7.自分の得意分野を自分で理解する。

独立当初は、まず基本的なデザインとコーディングができるだけの状態でフリーランスになったため、正直、自分の特技や、他者との差別化という点では、自分も持ってなかったように思う。気づいていなかったのかもしれない。
自分の興味のあることを調べたり活動をしたりしていくうちに、どんどんその分野が得意になっていく自分に気づいたことがあり、そのまま継続している。

僕の場合は、幅の広いデザイン力と、Wordpress、写真撮影・動画撮影・カメラの知識、映像制作、ドローン、旅などだ。
あと、会社とは違い、個人で仕事をしていて、代表なので、クライアントの要望に柔軟に応えることもできる。

Webデザイナーであれば、一般レベルのデザイン・コーディング以外に、自分が持っている特別なスキルは何か?を見つけ、それを仕事に繋げるようにすると、価値が上がっていくと思う。

例えば、趣味がヨガなら、ヨガ関連の会社やお店に仕事を取りにいって自分の能力をアピールしてもいいし、ヨガ関連の情報サイトを自分で作るのもよし、趣味を活かせる仕事の仕方ができると思う。

仕事は、人生を幸せにすべきもの出なくてはならないはずだから、自分のやりたい仕事、やりがいのある仕事をどんどん率先してやって行くと良いと思う。

8.付加価値をつける。

僕の場合は、先ほども述べたように、特に、撮影・旅関連が趣味で今も継続して時間を見つけては機材や撮影の研究をしている。
WEBサイトを制作するときには、写真撮影や、動画撮影が必要になることもある。
大きな機材やセットが必要な撮影の場合は、プロに任せるが、一眼レフ一台で自分が行って対応できるような案件の場合には、撮影費用を取らずにサービスするようにしている。そうすることで費用をかけずに、それなりに綺麗な写真や動画が提供可能になる。
あとは、ディレクション〜デザイン〜コーディング・WP構築まで、一気通貫して作業を行えるので、これも作業時間の短縮や、制作費を少し抑えることができるので、クライアントにとってはメリットだと思っている。
格安業者は他にたくさんあるので、「安い」だけなら業者はたくさんあるが、僕の場合は、品質にこだわって行きたいので、安いではなく、コストパフォーマンスの良さを重視している。
自分のモットーを持って仕事をすることが、自分の価値を下げずに、付加価値を付け、さらにいい仕事に繋がると思っている。

9.集中力低下の予防やストレスに負けないための体力作り。

長くPC作業をしていると、体力が無くなってくるのがよくわかる。
特にフリーランスになると、通勤しなくなるので、サラリーマン時代と比べて歩く時間すら極端に短くなる。
長くやっているとかなり運動不足になり、集中力も低下し、体力もなくなるので、自分なりのペースで、定期的な運動等は行った方が良いだろう。

僕も忙しい時には、行けないが、余裕のある時に、ジムで水泳や筋トレ、ランニングなどは行っている。
あとは、2,3ヶ月に一度は旅に出るので、暑いところをよく歩くので、これもスタミナになるし、脳にいい刺激になる。
旅は新しい発見やアイデアを生み出す、絶好の機会なのだ。僕は旅や定期的な運動をすることで、以前よりかなり健康になり、仕事が楽しく前向きに取り組めるようになった。

10.健康を維持するための、食生活

食事も非常に大切だ。仕事だけでなく、全ての源になる。
できるだけコンビニやファストフードの食事はしないようにしている。
基本的に自炊で野菜を多めに食事をとるようにしている。
きちんとした食事をしていると、時々体にあまりよくないものを食べた時にすぐに体調に現れ、少し具合が悪くなったりすることがあるくらいだ。

当たり前の話なのだが、健康な食生活にも気を配るようにしていかなければ、体調や健康の維持ができなくなっていくので、要注意だ。
特に忙しい時ほど、こういうことに意識が回らなくなるので、気を付けたいところだ。

まとめ

このように、フリーランスとして長く健康に、収入やワークライフバランスをうまくとり続けるには、色々と工夫が必要になってくる。
少しづつ取り入れながら、習慣づけることが大切だ。
僕もまだまだ余裕がなく、できないこともしばしばあるが、今後もこういったことを意識しながら実践して行こうと思う。

KEiSoN★

インターネット・ITに将来の可能性を感じ、デジタルハリウッドオンラインスクールで、webデザインを学ぶ。
2007年よりECカート開発会社にてwebディレクター/webデザイナーとして従事。マネージャー職も務める。
2009年1月よりフリーランスのwebディレクター/Webデザイナーとして独立し、ノマドな働き方を試み始める。
過去16カ国ほど訪れ、一眼レフにその景色を収めながら時々ドローンも飛ばすなど、写真や映像のクリエイティブにも触れる。
2015年11月にスカイゴールド株式会社として法人化。
中小企業向けのWebブランディング・デザイン、Wordpressのオリジナルテーマ開発・オウンドメディア構築が得意。
国内外の様々な価値観・デザインに接触することで、幅広いクリエイティブや臨機応変にアイデアを提供する。