webデザイナーという職業は、簡単にまとめると、「ビジネス」「デザイン」「プログラム」「写真」「動画」「文章」「イラスト」等への理解を深めながら、それらの素材を使用し、ユーザーがより使いやすく、クライアントの売上・認知度・PV等を最大化させることが目的の、webサイトのインターフェイスを設計する仕事です。
トレンドの変化も速く、勉強することも非常に多く、低賃金・長時間労働の人が圧倒的多数というのが、この業界の現状です。
ちなみに、世界のwebデザイナーの年収の平均は、
アメリカ・・・$45,768(約567万円)
カナダ・・・C$45,293(約430万円)
イギリス・・・£22,458(約431万円)
ドイツ・・・€35,091(約477万円)
オーストラリア・・・AU$50,541(約456万円)
日本・・・330万円
というデータもあるようです。(為替レートは2015年7月時点)
現状も知人の情報や求人情報を見ている感じだと、感覚値としては大幅な変化はないように感じます。
Webデザイナーの平均年収は?海外と日本で違う給料事情
日本のwebデザイナーの技術力は、アメリカ等に比べると当然技術が低い人が多いと思いますので、多少年収が低いのは当然だと思います。海外のwebデザイナーは日本よりも非常に高いレベルと幅広いスキルが要求されるようです。
なんとなくデザインができてHTMLコーディングが一通りできる、という程度であれば、まあ、日本の330万円は妥当なところだと思いますが。。。(おそらくこれぐらいの人が多いので、データとして出た結果だと思います。)
海外のWebデザイナーはWebデザインスキルに加え、プログラムスキルやSEO・アクセス解析の知識を持っている人材の事を指すようです。
ですので、もちろん年収を上げるにはある程度のデザインとコーディングだけでは生き残ってはいけません。
今回は、僕がフリーランスとして過去7年間培ってきた「低賃金・長時間労働から脱出するため」のヒントを少し紹介したいと思います。
コンテンツ目次
- 1 修行中の何年かは、人に認められるようになるまでは、低賃金・長時間労働は我慢しなければならない。
- 2 少しでも空いた時間ができたら、webで新しい制作技術を学んだり、本屋へ行ったりしてとにかく勉強する
- 3 自分でWEBサイトを運営してみる
- 4 運動と栄養をしっかりとり、脳ができるだけ活性化できるよう心がける
- 5 使い回せる技術や素材はストックしておき、すぐ取り出して使用できるようにセッティングをしておく。
- 6 PCや、ソフトウェア、クラウド等、使用環境を高速化・業務を効率化させるための努力を惜しまない
- 7 電車の中でもとにかく広告を見ながら勉強する。
- 8 普段自分がユーザーとして使っているサイトを、「制作案件だったら」という立ち位置でじっくり観察する。
- 9 PCの前だけではなく、外に出て様々なデザインやサービス、ビジネス、価値観、経験に触れましょう。
- 10 IT、社会のニュースを読み、新しい情報を常にキャッチしておく。
- 11 人とのコミュニケーションをしっかりとる。
- 12 自分が、この金額でこの制作物を納品されたら。。という客観的な意識を持つ
- 13 作業中に脳が働かなくなったら無理しすぎず外へ出たり、会話をしたりと、脳を切り替えてリフレッシュをする。
- 14 まとめ
修行中の何年かは、人に認められるようになるまでは、低賃金・長時間労働は我慢しなければならない。
webデザイナーに限らず、どの業界でも技術職というのは「修行」というものが必要です。
料理人や大工さん、美容師さんなども一人前になるまでは、かなりの苦労がつきまといます。
一般的なレベルで1人前になっても、、さらにスキルアップをしなければならないので、かなりの苦労がつきまといます。
web業界は特に進化の速い業界ですので、少し勉強をやめるとすぐに置いていかれます。
このスピードに付いていける自信の無い方は別の業界に転職したほうがよいでしょう。
膨大な量の勉強をしながらさらに進化する技術に追いついていかなければなりませんので。
少しでも空いた時間ができたら、webで新しい制作技術を学んだり、本屋へ行ったりしてとにかく勉強する
先ほども述べましたが、web業界はものすごいスピードで技術が進化していきます。
ビジネスのあり方やデザイントレンド、web技術の進化がすぐに変わります。
常に様々なところにアンテナを張り、勉強する姿勢を欠かさないようにしましょう。
webの仕事ですから、すぐにwebで検索して勉強はできます。
自分の部屋が本で山盛りになって何度も何度も売らなければならないぐらい本も読んだ方がいいと思います。
webは、自分が調べたいことの知識ばかり調べがちですが、本は、1冊読んでいくと、自分が調べようと思っていない事もたくさん載っていますので、より勉強になります。能動的にも、受動的にも学習をしましょう。
自分でWEBサイトを運営してみる
クライアントワークだけでなく、自分のWEBサイトを作り、そこで、何かのサービスをしながら、集客やPVアップの努力をしてみましょう。制作ばかりをしていると、制作の趣旨が「ものづくり」に行きがちになり、「ビジネス」という趣旨を忘れてしまいがちになります。
自分のサイトで集客や、PVアップの努力をすることで、デザインやプログラム以外の知識も身に付きますし、クライアントやユーザーの身になって制作を考えることができるようになってきます。
運動と栄養をしっかりとり、脳ができるだけ活性化できるよう心がける
これは最も大事です。脳を使って仕事をしているだけでは脳は十分に活性化されていません。
ジムへ行って運動や水泳等、スポーツをすることでも脳はかなり活性化されます。ストレス解消にも繋がります。
栄養もしっかりと考え、バランスよく取ることも非常に大事です。自分の健康状態を把握しておきましょう。
あなたが全く運動をしておらず、コンビニやファストフード、食べたいものばかり食べていたらそれは危険信号です。
使い回せる技術や素材はストックしておき、すぐ取り出して使用できるようにセッティングをしておく。
Jqueryのパーツや、wordpressやphpの処理、cssのレイアウトパターン等、他の案件で使い回せるものはたくさんあると思います。
これは、料理人でいうと「仕込み」「セッティング」のようなものです。
「仕込み」をしていない状態でレストランが忙しいランチを回せる訳がありません。
忙しい状況下でオーダーが入ってから、「ソース」を作るというようなことは少ないと思います。
「セッティング」もしておかないと、フライパンやまな板・包丁などを使う際もスピーディーにこなせません。
web制作でいうと、静的コーディングのような比較的技術の簡単なものは、効率化をしていかないと工数が上がる一方です。
ですので、コーディング等の作業で、使い回せる「ソースコード」は、仕込んでおきましょう。
出来るだけ美味しい「ソース」を仕込んでおきましょう。
そして、プロジェクトの趣旨や、クリエイティブな部分・独自に作らなければならない部分にしっかり時間を使いましょう。
PCや、ソフトウェア、クラウド等、使用環境を高速化・業務を効率化させるための努力を惜しまない
これも上記の例でいう「セッティング」のようなものです。
忙しい案件を回していく為には、PCの環境を優れたものにしなければなりません。
出来るだけスペックの高いPCを使用し、ソフトウェアやクラウドサービス等も優れたものを使用し、フォルダ・ファイルの整理等もしっかりしながら、できるだけすぐに取り出せて効率的な作業が出来るようにセッティングしましょう。
これは定期的に見直していくべき部分です。
電車の中でもとにかく広告を見ながら勉強する。
電車や駅前の広告はものすごく勉強になります。
まず、デザインクオリティも訴求力も非常に高く、かなりの予算を使って制作しているものが多いので、学ぶところがたくさんあります。
電車や街の広告をみながら、作り方を想像したり、予算を想像したり、誰に向けて発信しているのかなど、学べるところはたくさんあると思います。
普段自分がユーザーとして使っているサイトを、「制作案件だったら」という立ち位置でじっくり観察する。
普段自分がインターネットを使用して、情報を調べたり、買い物をしたり、動画をみたり、ということをするときに、いったん手を止めて、「web制作の案件」という意識で見てみてください。
非常にクオリティの高いインターフェイスや導線設計で出来ているサイトがたくさんあると思います。
意識的に見るだけでも自分の技術の向上に繋がります。
PCの前だけではなく、外に出て様々なデザインやサービス、ビジネス、価値観、経験に触れましょう。
PCの前と通勤電車の往復ばかりの毎日だと、視野が狭くなりがちです。
特にwebデザイナーは黙々とPCの前で1日中仕事をしていることが多いので、この繰り返しは脳が活性化されません。
建物のデザインや、ファッション、音楽、商品のパッケージデザイン等、普段の生活でも意識すると学べるものはたくさんあります。
世の中のあらゆるものは、「デザイン」があります。「デザイン」が無いものはほとんどありません。
一番脳に効くのは、外の世界へ出て様々な体験をすることです。
できるだけ常識や価値観が違う所へ行ってみましょう。
IT、社会のニュースを読み、新しい情報を常にキャッチしておく。
業界の大きな流れや、世の中の動きをキャッチしておくことでも、勉強になります。
社会の状況や、どんなサービスが流行っているのかなどを知っているだけでも、クライアントへの提案の仕方も変わってきますし、会話も弾みます。
人とのコミュニケーションをしっかりとる。
人との会話は大切な人脈作りだけでなく、情報収集にも繋がります。
積極的にいろいろな人と話をしたり、飲みにいったりしましょう。
様々な価値観を学べますし、人脈を作ることで仕事にも繋がります。
webの世界ではコミュニケーションが苦手な人も多いので、これは強い武器になります。
自分が、この金額でこの制作物を納品されたら。。という客観的な意識を持つ
web制作案件でもめやすいのが、「制作費用の割に合わない」という部分です。
確かに、過酷な労働環境ではありますが、一般的なweb制作案件は相場もおおよそ決まってきています。
自分が時間が掛かったからという理由だけでは、請求を多く出せないのが現実です。
まず、自分の納品物を客観的に見て、世の中的に相場がどの程度か把握しておきましょう。
明らかに安ければ相談するべきだと思いますが、自分の能力不足の場合もあります。
作業中に脳が働かなくなったら無理しすぎず外へ出たり、会話をしたりと、脳を切り替えてリフレッシュをする。
仕事を頑張るのは大切ですが、脳というのは、必ず集中力が途切れますし、疲弊します。
webの仕事は、脳が働かなくなると、手が動かなくなってきますし、いつも分かるようなことも頭がこんがらがって分からなくなってきたりします。
脳の切り替えと情報の整理をするためにも、外へ出たり、会話をしたりしながら、脳を休ませることが大切です。
忙しくても休憩は必ずとりましょう。
まとめ
いかがでしたか?
こういったことを何年も意識していくうちに、webデザイナーとしてのスキルは確実にアップします。
常に向上心を忘れず努力し、リフレッシュも大切にし、人付き合いも大切にしてください。
少なくとも今よりは状況は良くなるはずです。