寝起きが悪いのは、窓のない部屋で寝ていたから。
真っ暗闇の部屋でアラームが鳴る。
なんだか体はだるいが、観光らしいことをしっかりしたいので、重たい体を動かし、外へ出る。太陽の光が気持ちいい。
トライシクルを拾い、ダオバスターミナルへ向かってもらう。トライシクルは非常に安い乗り物だ。
20分ほど揺られ、バスターミナルへ着く。20ペソ(約60円)。
到着したバスターミナルで、小さなパンを買い、朝食を済ます。
そして、カメルン行きのバスに乗る。
バスは田舎のほうへ、山のほうへと揺られながら進んでいく。
車内で行き先を告げ、50ペソ(約150円)ほどを支払う。
このバスには決まったバス停が何箇所かはあるようだが、その他は地元の乗客が天井をたたいたり、声を上げて合図を出したりしたところで、バスが停まる。
降りたい場所で降ろしてくれるようになっている。
乗るときもタクシーのように手をあげたらバスが止まり、乗車出来る。
たまに無視されている人もいたが、あの基準はなんだったんだろう。
次第に席は満席になり、通路からドアまで乗客が敷き詰まってパンパンの状態になった。
窓ガラスのない、エンジン音がうるさいバス。
サスペンションも古く、舗装の甘い道をガタガタと揺られながら1時間半。
チョコレートヒルズの近辺へ到着し、バスから降りる。
坂道を登っていくと、小さくとがった山が一つ、見えてきた。
ここが展望台の頂上への階段。長い階段が結構足にくる。太ももがパンパンになる。
頂上までのぼると、見えてきた、チョコレートヒルズ。
広大な大地からポコポコと円錐形の小高い丘が沢山並んでいる。
その数は1,268個もあるらしい。
「チョコレート・ヒルズ」という名前の由来は、4月から6月の乾期に草の色が緑色から茶色に変わり、チョコレートのような色になるから。
200万年前に、海底がマグマの動きでゆっくりと隆起して作られたと言われているようだが、真相は謎らしい。
しばらく頂上でぼんやり眺めながら、その景色をファインダーに収める。
売店のマンゴーアイスを食べながら、近くのバス停へ戻り、次の目的地の場所を聞いてみる。
再びバスに乗り、20分ほど揺られる。
ロボックというところにターシャというメガネザルを保護しているところがあるようなので、入ってみることにした。
保護園に入り、自然の中を少し歩いていく。
10cm〜15cmくらいの小さな体をしたターシャがとても愛らしい顔をして眠っている。
世界最小の霊長類だそうだ。
現在では、数が激減しており、絶滅の危機にさらされているという。
ターシャにはストレスを与えないように、園内では、静かに見物しなければならない。勿論フラッシュ撮影も禁止されている。
あまりにストレスを与えすぎると、樹木などに頭を叩き付けて自殺してしまうらしい。。。
とてもデリケートな動物である。
バス停へ戻り、タグビララン行きのバスを待つ。
ダオバスターミナルへ戻り、再びトライシクルに乗る。
街へ戻り、ビールを片手に街をフラフラ。
この街はどうも遊べそうな場所は少ないな。