Autumn in New York City vol.06

2013.11.06

2015.01.03

6日目。
今日は、これまでの5日間のニューヨーク滞在の中では、比較的暖かく、外を歩いていても震えるような寒さは感じない。
割と快適な天候で、今日はまずブルックリン大橋に向かう事にした。

Morgan.ave駅からUnion Square駅で乗り換え、4,5,6番ラインに乗り、Brookryn Bridge – City Hall駅で降りる。
駅から、歩いて10分程度で、ブルックリン大橋に到着することができた。

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ワイヤーで張り巡らされた蜘蛛の巣のようにも感じるブルックリン大橋から、マンハッタンの景色を眺めながら、ゆっくりと歩く。
外側からマンハッタンの景色をみると、改めてニューヨークにいるんだということを実感出来る。大都会ならではの摩天楼を目に映しながら、ニューヨークでの今までの出来事を思い返したり、これからの残りの滞在をどう楽しむかということや、一人でここにいる理由について考えたりと、いろいろな思いが浅く心の中を駆け巡っていった。

気になったのは、所々に謎の鍵がかかっていることだった。そして、英語で様々なメッセージが刻まれている。
これは、恋人たちが二人の愛を誓って南京錠をかけ、鍵は川に投げてしまう風習があるということだ。

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いろいろなことを考えながら橋を歩き、小一時間ばかりで橋を往復した。
駅前に戻る前に、少し振り返って、しっかりと目に焼き付けた後、駅のほうへ戻る事にした。

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駅のほうへ到着すると、何やらリズミカルな音楽が流れているのが聞こえてきた。
近づいていくと、マイケルジャクソンの「BLACK & WHITE」をBGMにリズミカルにダンスをしている、黒人男性のパフォーマーの姿があった。

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見ているこちらも楽しくなり、動画をまわしながらそのパフォーマンスをゆっくりと見学することにした。
現地の見物客もそれを囲み、写真をとったり、リズムをとったりと、非常に楽しそうに見物をしていた。

そしてしばらくすると、BGMは止み、また別の音楽がはじまり、別のダンサー達と共にパフォーマンスが始まる。
リズミカルなダンスに加えて、バク宙や前宙などを連続で行ったりと、日本では、なかなか見る事のできないハイレベルなパフォーマンスが披露された。身体の動きがやはり日本人とはまるで違う。黒人の運動能力とリズム感に相変わらず衝撃を受けながら、パフォーマンスを眺めていた。

そしてその後、パフォーマー達は、見物客を何人かピックアップし、縦一列に並ばせ始めた。
その一人に自分も選ばれてしまったようだ。さっき踊っていたマイケルジャクソンのコスプレの男性に手をひかれ、見物客の輪の真ん中で、一列に並ばされた。

そして、どこからきたのかと訪ねれ、「Japan」と応えると、その男性は、大きな声で僕を、彼は日本から来たんだというような内容のことを紹介した。すこし恥ずかしかったが、見物客は、拍手で迎えてくれたので、こちらも笑顔で少し手を上げて、挨拶をした。

そして、肩に掛けていたカメラが危ないから預かっておくよというようなことを言われ、カメラをパフォーマーの1人の男に渡した。
そうすると突然男は、カメラを持って逃げるかのように走り出した。
一瞬だけまずいと思ったが、もう一瞬でこの状況で本当に逃げる訳がないだろうと思い、特に追いかけもせずその男を見ていると、やはり、ジョークだったようで、走るのをやめてカメラを預かってくれた。
結果的には特に問題は起きなかったが、旅行者にこういうジョークをするのは止めてもらいたいものである。

それから、またパフォーマンスが再開した。一列に並ばされた俺達は、前屈みになり、手に膝をあてて、少ししゃがみこんだような状態になり、その上をパフォーマーが飛び越えていくというもの。並んでいる人数は、自分も含め、10人ぐらいいただろうか。長さでいうと、2メートルぐらいはあるだろうか。これを飛び越えるには相当の身体能力が必要である。

そして、本番。男が10メートルほど向こうからこちらに目がけて全力で走ってくる。
そして、ジャンプする。しゃがんでいたので、途中から状況が見えなくなったが、見物客の拍手と歓声を聞いたときに、ジャンプに成功したんだということが分かった。

そして、並んだ人達全員でてを繋ぎ、手を上にあげ、最後の挨拶のお辞儀をするように、頭と手を下に降ろし、パフォーマンスは終了した。

予想外の出来事というのは、やはり面白いものである。

人がまばらに散っていく中、預かったカメラを返してもらい、この場を離れることになった。

そして地下鉄を乗り継ぎ、次の目的地、メトロポリタン美術館へ向かった。

86th Streetという駅で降りた。
セントラルパーク方面へまっすぐ歩き、突き当たったところで、左へ曲がる。
駅からは歩いて10分くらいで到着した。

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少し小腹が減ったので、美術館の前に並んでいる露店のホットドッグを食べて腹ごしらえをしてから、美術館の中に入った。

到着したメトロポリタン美術館は、世界最大規模の美術館らしく、1日で全て廻ることは難しいらしいので、興味のあるようなところは、ゆっくり見学し、他の場所は軽く流しながら見て歩くというような形で廻った。

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中に入ってみると、本当に大きな美術館で、かなり駆け足な感じで、4時間ほどかけてほぼ一通り廻る事ができた。

外は薄暗くなっていて、スーツ姿でトランペットを吹いている黒人を眺めながら、少し入り口の階段の前で休憩をし、しばらくしてから、また地下鉄に乗った。

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この日は、宿泊しているゲストハウスの何人かの面メンバーと夕食に行く約束をしており、ユニオンスクエア駅で集合してから、歩いて10分ほどの日本料理店に向かった。

そして、アメリカンスタイルの日本食をいただくことにした。
焼き鳥や、たこ焼き、揚げ出し豆腐、焼酎等、日本の居酒屋スタイルの食事だったが、やはり日本のようなクオリティの代物ではなく、味の調和が取れておらず、盛りつけや味付けは大雑把、脂っこく味付けも濃い。
10年ほど前、ロサンゼルスに滞在していたときにアメリカの日本料理のまずさを覚えたのだが、当時のそれよりは少しは食べられるレベルの物であったが、次に行きたいとは到底思えなかった。

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ただ、一番心に残ったのは、一緒に食事をしていた大学生の男の子、ノブくんが、突然顔顔色が変わり、どうしたのかと問うと、突然彼女から別れたいという主旨のLINEメッセージが届いたことだった。
アメリカに滞在していて、さらに明日は希望就職先の面接という状況で、そんなメッセージが送られてきたのだ。
それからというもの、その話で持ち切りになり、店を出てからもずっと、彼は崩れながら、こらえきれない涙を拭きながら、励ましながら、ゆっくりと宿へと戻った。

KEiSoN★

デジタルハリウッドオンラインスクールで、webデザインの基本を学ぶ。
2007年よりECカート開発会社にてwebディレクター/webデザイナーとして従事。マネージャー職も務める。
2009年1月よりフリーランスのwebディレクター/Webデザイナーとして独立。2015年11月にスカイゴールド株式会社として法人化。
中小企業向けのWebブランディング・デザイン、Wordpressのオリジナルテーマ開発が得意。
国内外の様々な価値観・クリエイティブに接触することで、幅広いクリエイティブや臨機応変にアイデアを提供する。