ニューヨーク2日目。
初めての朝を迎えた。日本に比べると、季節が一つ先に進んだような感覚だった。11月初頭だというのに、日本の真冬並みの寒さだ。
昨日宿に到着したのが夜になり、疲れていたので、外を出歩いていなかった。
まずは、宿の近所を散策してみる事にした。
今回宿泊している宿、BPROOMのエントランス。
もともとは工場だった建物らしい。駅に隣接していてとても便利な立地。
ゲストハウスの周りを歩いていると、たくさんのグラフィティアートに出会うことができた。
これらはほんのごく一部に過ぎないのだが、ニューヨークのアーティスト達の個性がひしめき合っている。
しばらく散策した後、Morgan Ave.駅から地下鉄Lラインに乗り、ユニオンスクエアという駅に向かう。
ユニオンスクエアから、ブロードウェイを北へ歩いた。
初めて訪れたニューヨークの街並みを眺めながら、タイムズスクエア方面へ足を運んでいく。
30分ほど歩くと、タイムズスクエア周辺に到着。街のネオンが派手になり、店や、行き交う人々の数も増えていく。
カフェに入り、ランチを頂く事にした。
フレッシュターキーコブというラップサンドとアイスコーヒーを注文し、少し休憩。
窓際に座り、食事をしながら、ガラス越しに通りを眺めながら、少しの時間が流れた。
しばらくしてから、5th avenue(5番街)を道なりに歩いていく。
たくさんの高級ブランドショップを横目に、華やいだ街並みの中を眺めながら歩いていった。
そして、アップルストア・ニューヨーク店へ辿り着いた。
i pad air が発売された翌日の店内は、非常に混雑している。
日本では感じる事のできない本場の雰囲気を感じた。
目の前にセントラルパークがあるので、休憩がてら少し入る。
紅葉の景色が広がるパーク内には、紅葉の撮影を楽しむファミリーや、ベンチに座ってゆっくりと時間を過ごすカップル、トランペットを吹いてパフォーマンスをするおじさん、犬の散歩をする若い女性など、たくさんの人でにぎわっている。
そんな景色を眺めながら、次の行き先を考えていた。
今回は、アートを少しでも多く巡るというテーマを持ってきていたので、地図を片手に、近くに美術館か何かないか調べて見る事にした。
ニューヨーク近代美術館が今いる所から歩いて行ける距離だったので、行ってみる事に決めた。
美術館の近くまで行くと、路上で絵画を販売しているブロンドヘアの女性がいた。
少しの間、絵を見せてもらいながら、女性との会話が始まる。
好きな雰囲気の絵だったので、1点おみやげに買って帰ることにした。
「あなたが描いた絵なの?」
「私の友達の描いた絵よ。」
「ここが住所になってるわ。よかったら連絡してみてちょうだい。」
「連絡してどうすればいいの?」
・・・・・
英語の会話が難しくなってきたので、結局住所や、電話番号を教えてもらったが、どうすればいいか分からないまま、女性と別れ、美術館のほうへ向かう事にした。
そして、ニューヨーク近代美術館(MOMA)へ。
白いガラス張りで作られた近代的な建物の中へと入っていく。
いろいろな事を考えながら、世界の有名な画家・アーティストの様々な作品を眺めていった。
美術館を後にし、地下鉄に乗り、ゲストハウスへ戻ることにした。
タイムズスクエア駅の構内を歩いていくと、テンションの高い音楽と、溢れんばかりの人だかりがざわめきを作っている。
音楽と手拍子と共に、自らの身のこなしを披露していくパフォーマー。
リズムに合わせて、連続でバク転を繰り返したり、妙な体のくねらせ方をして飛び跳ね続けたりと、超人的なパフォーマンスを繰り広げていく。
ニューヨークらしい、ハイテンション、ハイレベルなストリートパフォーマンスである。
しばらく見とれてしまっていた僕は、電車へ乗り、ゲストハウスへと戻った。
今日は、ゲストハウスのみんなとブルックリン・ワイナリーへ向かう日だった。
地下鉄Lラインの、Morgan Ave.駅から2駅離れたところにある、Bedford Ave.駅を降りて、少し歩いたところにワイナリーがある。
宿泊しているゲストハウスのみんなとの初めての食事。
少しずつの自己紹介も交えながら、ニューヨークの話や、旅の話などで、ワインボトルが空いていく。
そしてまた、ゲストハウスに戻ってからも、ブルックリンラガーと出会った仲間達に囲まれて、夜はどんどん更けていった。