毎日忙しなく続いていくライフワーク。
忙しく、1日に扱う情報量も半端じゃないのだが、以外と単調な毎日。
俺は今、webクリエイターという職業を営んでいる。
忙しいのは自分をそれなりに評価してくれているクライアントがいるからこそのもの。
それは、分かっているし、もちろん感謝もしている。
ただ、いちクリエイターとして、毎日を同じ景色の中で過ごすのは良くない。
止められそうもない流れの中を、その時間を強引にコントロールしながら、いつも見た事のない景色や発見を探しにいく。
少し憂鬱にもなる秋の風を感じながら、11月の味気ない東京の人混みを抜け、成田空港へ到着。
いつもよりは少し短いフライト。5時間。時差はたったの1時間。
セブ・マクタン空港に降り立ったのは、午後7時だった。
タクシーを探す。タクシー乗り場が複数ある。
いろいろな運転手から声を掛けられながら、金額の交渉から始まる。
金額が控えめで人のよさそうな人を見つけ、タクシーに乗り込む。
運転手の名は通称ロナルドというらしい。35歳で、子供が二人いるらしい。とても愛想のいいナイスガイだ。
助手席に座り、話をしながら、セブ市街へ向かう。
激しく行き交う車達。ここフィリピンには、ジプニーというトラックとバスの中間のような形をした、後部に20人ほど乗客が乗れるような交通手段が多く走っている。
信号が少ない。道路も広く、交通量が多いのに、信号が無い交差点が多い。アジアだなあ。。
運転手は起用に渋滞を抜けていく。
宿に到着し、荷物を置き、近くのコンビニでビールと、普段はほとんど吸わなくなったタバコを買い、火を付ける。
宿の前に停まっていたタクシーの運転手と話しながら、街の位置関係などを聞いてたり、適当な世間話をする。
セブ市街を散策してみる。
様々なレストランやバー、コンビニ、KTVと呼ばれるカラオケルームなどがあったが、なぜか自分の目にはあまり魅力的には映らない。なぜだろう。
何人かの人に声をかけられ、ちょっとした話をしたり、街の雰囲気をファインダーに収める。
酒に酔いながら、ふらふら遊んでいると、気がついたときには、財布を紛失していた。
頭が真っ白になる。
クレジットカード、銀行カードなどのカード類が全て無くなった。
現金は、20,000円ほど入っていた。
ホテルに戻り、カード会社に電話をする。
疲れと動揺が隠せない脳の中で必死に考えながら、対処すべきことをこなしていく。。。。
疲れた。。。
初日から致命的な事件が起きた。
残りの所持金だと、帰国まで楽しめるかどうか不安な金額しか残されていない。
日本に帰ってカードが届くまでの生活費の概算を差し引いてみる。
使えるキャッシュは30,000円ほどしかない。5泊6日。これからの宿の予約もしていないので、この中から捻出していくことになるのか。。。
さすがに厳しいか。。。
旅行前は忙しく、下調べもあまりしていなかったので、物価もよく分かっておらず、使う金額の想定もしていない。
考えてもどうしようも無いので、風呂に入り、眠りに着く事にした。
当然、いい夢は見れなかった。。。
そんなセブシティ初日の夜である。